2010年10月25日

(月)海の宝石を飲んでみれば!

海の宝石、真珠。

☆真珠
真珠とは、世界五大宝石の一つ。ダイヤモンド、真珠、ルビー、エメラルド、サファイア。ダイヤモンドが宝石のキング、真珠はクイーンと呼ばれている。


☆世界最大の真珠
現存する最大の真珠は、PEARL OF ASIA。17世紀前半、ペルシャ湾で発見。後に西太后がお守りとして肌身離さず持っていた。76mm×50mm×28mm、重さ114g、鶏卵大。


☆最古の真珠ネックレス
真珠が宝飾として使われ始めたのは、紀元前1800年から2000年ごろ、ペルシャ湾からインド洋と中国黄河流域。現存する最古の真珠のネックレスはイラン西部にあるペルシャ王の冬の離宮であった、スーサの遺跡から発見された一連のネックレス。今から2300年以上前の紀元前4世紀頃のものと推定される。


☆日本の真珠
聖武天皇の宝物を収めた正倉院の宝物の中に、古代真珠4200個がある。大部分はアコヤ貝真珠。中でも「琥珀の連珠」はネックレスの中心にある真珠は直径10mm短径6mm厚さ5mmのグリーンピンク。1200年以上前のものでもその輝きは失われてない。真珠は保存状態が良ければ1000年以上持つ。


☆真珠の単位
真珠の単位は匁(もんめ)この匁は世界的単位であり、1匁=3.75g統計上もその千倍の貫が使われる。1貫=3.75s。


☆木曜島
木曜島とは、オーストラリア、トラック諸島(チューク諸島)パタ島の日本名。明治から昭和にかけて、多くの日本人ダイバーが白蝶貝を取りに出稼ぎに行った島。白蝶貝は高級ボタンの材料となる。だがこの貝には数万分の1の確率で天然真珠が入っていることがある。白蝶貝はアコヤ貝に比べ大きな貝で、真珠も大きい。それを見つければ一攫千金。戦後は白蝶貝による養殖も始まったが、1960年代、タンカーの座礁で油が流失、白蝶貝は壊滅。現在は伊勢エビ漁がおこなわれている。

司馬遼太郎の中編作品に「木曜島の夜会」は日本人ダイバーの悲喜こもごもを書いた小説。


☆マルコポーロ
「東方見聞録」に「日本は黄金と真珠の島」とある。


☆薬
中国では古くから、真珠の粉末は長寿の薬と言われ、近年の研究で、コンキリオンを含む真珠はカルシウム剤、高血圧、動脈硬化予防、ストレス解消に効果があるとされている。


☆御木本幸吉(1858〜1954)
真珠の養殖に世界で初めて成功した日本人。


☆真珠湾
パールハーバー。真珠も採れないのに真珠湾の名が付いているハワイ・オワフ島のプウロウ湾。だが、昔は真珠が採れた。湾の近くにはWaimomi(ワイモミ川)のmomiはハワイ語で真珠。19世紀までは大小の真珠が見つかっていたが、絶滅。その原因は。

1.真珠の価値の高さに一帯の首長が乱獲した。現に古ハワイの山には白檀のが多くあり、中国にことごとく輸出され全滅した例がある。

2.19世紀、ハワイに天然痘が大流行した時、多くのハワイアンが亡くなり、同時に貝も消えた。

だが、真珠湾の名前だけは残った。


☆真珠を語源とする言葉
○マーガリン
マーガリンはギリシャ語のマーガライトから。ナポレオン三世はプロシャとの戦争で物資不足だった時、バターの代用食品を懸賞付きで募集。この時出来たのがマーガリン。発明者、ムーリエが命名した。

○オニオン
onion玉ねぎもラテン語のunio(真珠)から。

○バロック
ポルトガル語のbarroco(ゆがんだ真珠)が語源。17世紀から18世紀のルネッサンス後に流行した壮大かつ、細部に過剰な装飾を施した芸術。もっともこれは後の世の人々が、古典美と対立するその不調和な過剰さを蔑視するニュアンスとして名付けたもの。当時はそのような感覚はなかった。


☆クレオパトラ
ご存知、クレオパトラと真珠。クレオパトラが招待客の前で、片方の真珠のイヤリングを外し、酢の中に溶かしてそれを飲んだという逸話。でも、本当に真珠は酢に溶けるのだろうか…。

真珠の主成分は炭酸カルシウム。これは酢酸に溶ける。そこで、ある宝石関係者が形のいびつな真珠を酢の中に入れて見た。ところが1日経っても、2日経っても、1週間待っても真珠は解けなかった。むろん、顕微鏡レベルでは傷が付いている。それでは形はともかく売り物にはならない。だが、真珠が溶けるということはなかった。

日本の市販の食酢は酸度が4〜5パーセント。クレオパトラの酢はワインビネガーで酸度が6〜7パーセント。だが、これでは真珠は溶けない。真珠が溶けるには酸度10パーセント以上の酢が必要。酸度10パーセントの酢と言えば、漬物やソース、加工食品など工場で使うレベル。酸度10パーセント以上のワインビネガーを飲むのはちょっと無理。なので、酢に溶かしたのではなく、何らかの方法で砕いたか、そのまま飲み込んだと言う方が正しい。

どちらにしても、高価なものを飲み込んだのだから、そこにクレオパトラのすごさがある。


ただの思いつきで始まった勝手な海シリーズ。海の中も散歩したし、海藻サラダもおいしかったし、おしゃれも出来たので、そろそろ陸に上がってみようかなと思います。もちろん、真珠は持ったままで…。

と、思って陸にあがったら、とんでもない「忘れ物」に気が付きました。
なので、明日はその忘れ物の話を…。






































































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2010年10月24日

(日)海水がおいしくなる方法?

海藻とは肉眼的大きさ以上の海産藻類の総称。英語では、Seaweed 海の雑草。

その海の雑草を食用にしているのは、日本と韓国だけ。それにしてもいくら海藻を食用にしないからと言って、十把一絡げに海の雑草と呼んでしまうとは、ここにも欧米人の「奥行き」の無さが感じられる。


☆海草(かいそう)
海の中で花を咲かせ、種子を作り、繁殖する植物。1度陸に上がった植物のうち、再び海に戻ってきた種類。アマモ、ウミヒルモ、スガモなど。アマモは1億年前の超大陸、パンゲアが分裂して出来た浅瀬テチス海に進出した、元々湿地に自生していた植物。アマモの別名「竜宮の乙姫の元結の切りはずし(リュウグウノオトヒメノモトユイキリハズシ)」


☆海藻(かいそう)
海に定着している藻(も)類。胞子によって増殖。食用になるのもこの藻がほとんど。数万から数十万種類があると言われているが、食用になるのは60種ほど。なので「海藻サラダ」と書くのが正しいのであって『海草サラダ』は間違い。


☆食用の歴史
海草の食用の歴史は古く、縄文・弥生時代の遺跡から藻が見つかっている。日本最古の法律「大宝律令(701)」には租税として、ニギメ(わかめ)を始め8種類の藻の名前が記されている。


アンデスの高地にも海藻を食べる民族がいる。海藻を食べる文化が日本→ミクロネシア→メラネシア→ポリネシア→アンデス高地へと伝承して行ったという説がある。南米でも縄文式土器に似た土器が出土している。


☆海藻の種類
○緑藻類
4億年前に上陸した陸上植物の祖先。アオノリ、アオサ、ミル、ヒトエケサ。
○褐藻類
ヒジキ、ワカメ、コンブ、モズク。
○紅藻類
水深10~15メートルで育ち、テングサ、カエデ、ノリ、フノリ、オゴリリ、フサクサノリ(スサビノリ)トサカノリ。


☆昆布
「続日本書紀」にはアイヌの人々が昆布(広布、ひろめ)を元明天皇(680~748在位715~724)へ献上した記録がある。

昆布のぬるぬるはアルギン酸、食物繊維が豊富。昆布を1番食べているのは、昆布の採れない沖縄。

○海で昆布の出汁(だし)が出ない訳
昆布の主成分はグルタミン酸と言うアミノ酸の1種。これは昆布が生きていくうえで重要なもので、グルタミン酸が無ければ昆布は死んでしまう。海の中にいる時は、このグルタミン酸が外に出ないようになっているので、海の中に出汁は出ない。では、昆布が死ぬと出汁が出てしまうのかと言えば、そうではない。昆布が死ぬとグルタミン酸はバクテリアによって分解され、小さな物質になりやがては無くなってしまう。

昆布から出しを取るにはバクテリアが死ななくてはいけない。そのために海から採ってきた昆布を天日で乾燥させ、バクテリアをバク死(?)させる。すると、それまで塊だったものが分離し水中に溶けだすようになる。同じ水の中でも生きている昆布や、天日干ししてない昆布からは出汁は出ない。

海の中に出汁が出れば、昆布の産地、北海道の海水は少しはおいしくなくてはいけない。


☆海苔
海苔の語源は「ぬるぬる」する意味の「ヌラ」が訛ったもの。

海苔の養殖は江戸初期に品川浦で始まったが、生産は不安定だった。1947年、イギリスのキャサリン・ドルーが海苔の胞子が貝殻に付き、その内側で糸状になって夏を過ごすことを発見したことにより、海苔の人工養殖への道が開かれた。


☆浅草海苔
海に面してない浅草なのに「浅草海苔」だが、浅草海苔が採れたのは深川辺り。採れた海苔は浅草雷門近くの永楽屋に卸していた。この永楽屋は将軍家御用達となり、それが評判で海苔と言えば浅草と言われるようになった。


☆わかめ
食用の歴史は古く、大宝律令、万葉集、延喜式ナドニ、ニギメ、マナカシ、ワカメの名前で出てくる。


☆トサカノリ
○赤トサカ
天日でよくホストくすんだ紫色だったのが、鮮やかな赤色になる。

○青トサカ
アルカリ処理(消石灰に2~4週間着ける)すると、くすんだ紫色が緑色になる。

○白トサカ
天日干しとアルカリ処理を白くなるまで繰り返すと、藻は脱色されて真っ白になる。


☆藻塩草
アマモのこと。アマモから塩を採ったことからこの名前が付いた。

藤原定家
「来ぬ人を待つ帆の浦の夕なぎに焼く藻塩の身もこがれつつ」
                 

☆玉藻(たまも)
玉藻とは美しいものの意味。万葉集にも藻を玉藻と表現した歌が百首近くある。

山部赤人
「潮干なば玉も刈り蔵の家の妹が浜づと乞はば何を示さむ」


☆藻海(そうかい)
サルガッソ海には大量のホンダワラが流れ藻となって漂う。北大西洋上、北緯20度から40度、西経30度から80度の海域。うなぎの産卵場所としても有名。バミューダトライアングルの中に位置する。


☆ジャイアントケルプ
60メートルにもなる世界最大の藻。サンフランシスコの南約100キロメートルに位置する、モントレー湾のラッコは流されないように体にジャイアントケルプを巻きつけている。


☆タラソテラピー(海洋療法)
○アルゴテラピー(海藻療法)
粉末にした藻を海水で練ったもので全身マッサージ、パック。

○ファンゴテラピー(海泥療法)
泥パック。

○ハイドロテラピー(海水療法)
海水ジェットシャワー、海水バス、マッサージ。


☆心太(ところてん)
心太とは天草を煮溶かして固めたもの。
奈良時代、海髪(いぎす)を凝(こご)らない藻として、小凝藻葉(ここるもは)呼び、凝る藻の天草(てんぐさ)を大凝藻葉(おおここるは)と呼んでいた。和妙抄(平安中期)に凝海藻(こるも)と出ている。

ちなみに、凝るとは、煮こごると言う意味。

煮こごらせた天草の方は「大」を「太」に変え、心太と書き、ココロブトと呼び(心の語源は「凝る凝る、凝り凝り」からとされている)太をテイと発音したので、ココロテイとなり、江戸時代にトコロテンとなった。テンは天草のテンとする説もある。

記録では、奈良の都が出来た時にトコロテンの店が出来たとある。しょう油のない時代なので、梅酢をつけて食べていた。
江戸の川柳に「心太売は一本半に呼び」とある。売り声が「ところーてんや、てん」だった。


いい出汁とおやつが出たので、明日はおしゃれをしましょう。
















































ラベル:海藻 海草 昆布 出汁
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2010年10月23日

(土)あなたの、そのポリ袋が命を縮めるとしたら…

恐竜にも負けなかった、人間にも負けない、強い生物、亀。

☆亀の語源
1.殻體(かいみ)の略伝
2.亀は神と言う言葉が転訛したもの。新井白石説。

亀はその形からの象形文字。


☆甲骨文字(こうこつもじ)
正確には亀甲獣骨文字(きっこうじゅうこつもじ)と言う。多くは海亀の甲羅や、牛の骨が使われた。亀の甲に穴をあけ、その付近に金火箸(かなひばし)を当ててひび割れを作り、その形を元に国事の吉凶を占い、そこにこの占いで何を占ったかを刻みこんだ。この占いを亀卜(きぼく)また、単に卜(ぼく)と言った。ちなみに、ひび割れを亀裂と言う。


☆亀の起源
亀の祖先は恐竜と同じ、2億2千万年前から2億1千年前頃(三畳紀中期頃)に現れ、形態は当時とほとんど変わらない。6500万年前に恐竜が絶滅した時もあまり影響は受けなかった。


☆亀の種類
亀の大半が水陸両生。一部に陸棲み亀と海棲み亀がいる。世界には約230種が生息し、日本には陸亀が6種、沿岸部に5種がいる。

英語で亀はタートル。turtleは海や川にいる大型種を指し、tortoiseが陸亀。だが、米語では広く亀をturtleと言っている。


☆四瑞
古代中国では、鳳凰、麒麟、龍とともに四瑞の1つと言われ、尊ばれた。とは言っても、南朝期や隋の時代からは悪い例にも使われるようになり、現在でも、王八(ワンパー)は亀やスッポンを表す言葉と同時に人をののしる言葉でもある。

道教では亀は神聖なものとされ、亀型遺跡もある。

亀型遺跡とは、飛鳥時代の女帝、斉明天皇(斉明天皇655年~661年)が築いた、両槻宮(ふたつきのみや)跡とされる明日香村の酒船遺跡の側から出土した遺跡。全長2.4メートル、幅2メートル。


☆亀の出世
荘子(そうし)が釣りをしているところに、楚の国の重臣が宰相になってほしいと懇願にやってきた。荘子は「楚の国には死後三千年も経った霊験あらたかな亀の甲羅が絹に包まれ、箱に納められ大切に祭られているそうですね。その亀は、死んで甲羅を拝んでもらうのと、泥水の中に尾を引きずり生きるのとではどちらがいいでしょう」重臣は「それは生きている方がいいでしょう」と答えた。「お引き取り下さい、私は泥水の中に尾を引きずっていますから」


☆亀と浦島太郎
玉手箱を開け、老人になってしまった浦島は、その後鶴に変身し、中国の蓬莱山へと飛ぶ。そこでしばらく過ごし、再び丹後の国で、亀とともに夫婦の神となった。


☆ガラパゴス
ガラパゴスとはスペイン語で亀。世界最大の陸亀の一種、ガラパゴスゾオガメの生息地として知られている。ガラパゴスを訪れたダーウィンは13種類に進化したダーウィンフィンチや、島ごとに15種類(一部は絶滅)の甲羅の違いがあるガラパゴスゾウガメによって、進化論を考え付いたと言う。

大航海時代、甲板につないでおけば何週間も生きているので、食料として20万頭が犠牲になったが、現在は保護され1万5千頭が暮らしている。しかし、人の持ちこんだ動物によって、卵が荒らされる被害も出ている。


☆亀の寿命
アハダブラゾウガメ 180~200歳。この亀は事故死。
アメリカハコガメ   138歳。
ヨーロッパヌマガメ  100歳以上。

だが、これらも確証があるものではない。亀は個体の区別が付きにくく、見分けがつきにくい。また、年齢も判別もしにくいので、昔は他の個体と混同することもあったのではないかとも言われている。

海亀のエサはクラゲ。今はビニールやポリ袋をクラゲと間違えて食べてしまう。そのことで死に至ることもある。


☆おかめとひょっとこ
現在ではブスの代表みたいに言われているおかめさん。実際は違う。昔、熱田神宮の巫女であった「亀女」は「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」を敬い、日々精進していた。その顔はいつもこぼれんばかりの笑顔で、人々は亀女の顔を象ったお面を作って親しんだと言う。また「天宇受売命」の顔だとする説、丸顔で鼻が低く、おでこでほほの高いふくれっ面を亀の甲に見立てともいう説もある。

ひょっとこは「火男(ひおとこ)」が語源。火を起こす時、口をすぼめている表情から。


☆出歯亀
明治時代、植木職人の池田亀次郎は女湯ののぞきの常習犯だった。それだけなら(これもいけないです)ともかく、ある時、風呂帰りの人妻を襲い、抵抗されたので殺してしまった。その亀次郎が出っ歯だったので、弁護人が「出っ歯亀」を法廷で連呼したのが新聞などで大うけされ、それから、のぞき行為を出歯亀と言うようになった。


☆がめ煮
筑前煮とも言う。今は鶏肉で作る。

1.様々な食材をがめつく鍋に放りこんで煮るから。
2.豊臣秀吉が朝鮮出兵の時、博多で野営した時、周囲にはスッポンが多く生息しており、捕まえて野菜とごった煮にして食べた。スッポンは「泥亀」と呼ばれていた。そこからがめ煮と言うようになった。


☆贔屓(ひいき)
贔屓とは自分の気に入ったものに肩入れし、援助すること。

その「贔屓」とは、中国の伝説上の動物。龍が産んだ9頭の神獣龍九子(しんじゅうりゅうくし)の1つで、姿は亀に似ている。重きを背負うことを好むので、古来石柱や石碑の土台の装飾に多く用いられている。

「贔屓」の漢字音は「ひき」それが長音変化して「ひいき」となった。

古くは「贔屓」を「贔屭」と書いた。「贔」は貝が三つ重なることで財貨があることを表し「屭」は「贔」を「尸」の下に置いたのは、財貨を多く抱えることを表した。


亀は縁起のいい動物なのに、ビニールでその命を縮めてはいけない。


































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2010年10月22日

(金)簡単、カニを前に歩かせる方法!

蟹を前に歩かせることが出来るとしたら…。


☆蟹の語源
「か」は食べられるもの「に」は泥の中に棲む動物の意味。


☆蟹の字源
蟹の字は「解」と「虫」に分けられる。さらに「解」を文化すれば「角」「刀」「牛」となる。つまり、刀を使って牛の体を角とバラバラに切り離すことが元々の意味。転じて「細かく分けてわかりやすくすること」の意味となり、解体、解答などの言葉に使われるようになった。

蟹の体は包丁などを使わなくても簡単にバラバラに切り分けられるところから「解」を使い、古代中国では小動物の総称だった「虫」を組み合わせた。

日本近海には1000種ほどのカニが生息している。中でもタカアシガニは世界最大、脚を広げると

カニは古事記にも登場し、古くから食用にされてきたが、万葉集の時代までは食べられていたのは小さなカニ。江戸時代にはワタリガニなどが食用にされ、明治時代になると、水深100メートル以上の深さのカニが獲れるようになり、大正時代には蟹工船(大正3年から)が盛んになり、船上で缶詰に加工されるようになった。そのことを書いた小林多喜二の「蟹工船」はあまりにも有名。なお、多喜二は検察のむごい拷問で命を落としている…。


☆蟹とガン
ガンは英語でcancer(キャンサー)大文字で書くとCancer(蟹座)
この言葉はサンスクリット語のkarkata(カニ)から、ラテン語になった言葉。ガンのふくれた血管がカニの脚に似ていたところから、紀元前5世紀から4世紀の古代ギリシャの医師、ピポクラテスが名付けた。


☆蟹の王様と女王様
食べるカニはcrab(クラブ)

タラバガニ  a king crab
ズワイガニ a queen crab
毛ガニ    a hairy crab
沢ガニ    a small river crab
 

☆蟹でないカニ
タラバガニ、ハナサキガニ(ヤドカリ科)ヤシガニ(オカヤドカリ科)は分類上はカニ(短尾類)ではなく、ヤドカリ(異尾類)蟹の足は10本だが、タラバガニのハサミが2本、脚は6本。また、カニ缶の90パーセントはタラバガニが使用されているため、カニ缶ではなくて、本当はヤドカリ缶。

ちなみにタラバガニは、鱈(たら)の獲れる場所に生息していたところから、鱈場蟹となった。

また、タラバガニはやさしい。オスはメスの脱皮を手伝う。ハサミでそっとメスを抑える。押さえてもらうと甲羅を真ん中から割って、古い殻を脱ぎやすい。さらに、脱皮後の殻は柔らかいので、オスはメスを抱きしめて守る。ナイトなヤドカリさんのお話でした。


☆自切(じせつ)
トカゲの「尻尾切り」と同じようにカニも危険が迫ると、はさみ脚や歩脚を切り落として逃げる。切り落とすのは足の付け根から2番目の関節。切り口からは体液は流れ出ず、数回脱皮をすると元に戻る。


☆蟹みそ
蟹みその正体は「中腸腺」他の動物で言えば「肝臓とすい臓を合わせた臓器」脂肪やグリコーゲンが豊富。


☆蟹の数え方
蟹は1杯、2杯と数える。今は1匹が1杯となっているが、江戸から明治にかけてはカニが大量に獲れ、漁師は馬のエサ入れの秣桶(まぐさおけ)程の桶にカニを入れ、その桶を単位としていた。


☆蟹の色
蟹を茹でると赤くなるのは、甲羅の中に含まれるアスタキサイチンが過熱することで、タンパク質からの成分分離し、空気の酸素によって酸化し赤くなる。


☆蟹の横歩き
普通、カニは横に歩くとされているが、そうではないカニもいる。クモガニ、コブシガニは足の付け根に余裕があり、甲羅の周囲が丸く脚が自由に動かせるので、前に歩くことが出来る。タカアシガニは前後左右にあるける。アサヒガニ、カラッパは、前方は脚やハサミが邪魔で歩きにくいので後ろにあるく。また、ワタリガニは1番後ろの脚(第4歩脚)がオールのようになっており、歩くより泳ぐ方が得意なカニ。

ちなみに、カラッパとはインド語で「ヤシの実」丸い形から付いた名前で、特徴はハサミの右側が缶切り状になっていること。

もう1つちなみに、アサヒガニは平家カニとも言う。特徴は茹でてないのに体が真っ赤。また、ほとんどのカニに身が詰まっているため、当たりはずれが少なく身崩れもないので、半分に割って煮ものにできる。その他、塩ゆで、蒸しカニ、鍋物に。平家も頑張っている。


☆蟹を真っ直ぐに歩かせる方法
蟹の関節は体の横の前後についている。これは人のヒジやヒザと同じように一平面での運動しかできない。そのため横向きにあるく、ただし、体に接した部分の関節だけは回転運動が出来る余裕がある。

そこで、カニをグルグル回す。紙コップに入れてひもで吊るし回転させるなどして、20秒ほど回してから下ろすとふらつきながら前に歩く。これはカニが平衡感覚を失うためで、必ずしも前に歩くとは限らない。また、魚も同じように回してから水に戻すと、酔っ払いのように左右にふらつくとか。ちょっとかわいそうな気もするけど、ヒマとカニのある方は、お試し下さいませ。


☆蟹星雲
牡牛座にある星雲。1054年に爆発した超新星。蟹のように見えることから名づけられた。


☆蟹の殻
カニの殻はキチン質で、腐敗を防ぎ、着色をよくするので、添加物や化粧品、シャンプーの保湿材に使われる。また、人間の肌になじみやすく、副作用も少ないので、手術用の糸、人工皮ふ、人工腱、人口じん帯、人工血管、コンタクトレンズなどに使用される。


☆月夜の蟹
昔から、月夜のカニには身が入ってないとされてきた。だが、これは満月の日は大潮になり海が荒れるので「満月の日に獲れるカニは身が少ないことにして、危ない漁に出なくてもいいようにしよう」と言う漁師の間での取り決めのようなものだった。


☆蟹の泡
カニは水中では新鮮な水を脚の付け根から取り込み、口の上にある出水孔から出す。そんなカニも陸上ではエラ呼吸をする。だが、陸上では自由に水が得られないので出水孔から出した水を何回も再利用し、水に溶けている物質が濃くなり、粘り気を持つようになり、泡になる。


☆ストーンクラブ
アメリカのストーンクラブは自然保護のため、爪だけ食べて体は海に返す。爪はやがて生えてくる。


☆カニカマ
カニカマは世界的大ヒット商品。でも、カニカマにカニは入ってない。スケトウダラのすり身の冷凍を急速解凍して、再度冷凍するとカニ脚のような繊維になる。それに、カニの香料と赤い色を塗ったもの。


☆ズワイガニの名称
ズワイガニ(雄雌)の各地での呼び名

富山        本ズワイガニ(オス)マンジュウガニ(メス)
石川・福井 越前ガニ(オス)   香箱カニ(メス)
山陰地方  松葉ガニ(オス)    勢子ガニ(メス)


カニはまだ、手が届くところにいる…。







 











































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2010年10月21日

(木)あなたの知らない「おかき」のオス

同じ季節の同じ発音でまったく違う食べ物の片割れ、海のカキ。


☆牡蠣(かき、oyster)
牡蠣はウグイスガイ目イタボガキ科の二枚貝の総称。食用の歴史は古く、世界中で食べられている。さらに魚介の生食を嫌う欧米、特にフランス人は生カキが大好物。

日本でも縄文時代からカキは食べられ、貝塚からは蛤に次いで、牡蠣の殻が多く出土している。


☆牡蠣の語源
1.海の岩から「かきおとす」から「かき」
2.古来からの和名「おかきのかい」から「かき」に。「おかき」とは密集している貝をかきとること。


☆牡蠣の字源
「蠣」だけでもカキの意味を表す。一般に貝はオスメスで色が異なり、白いのがオスと考えられていた。カキはどれも白いので「オスしかいない貝」と誤解され「牡」の字が当てられた。カキのオスメスは顕微鏡でなければわからない。


☆中性の牡蠣
繁殖期が終わった時期のカキはオスでもなければメスでもない。つまり、中性。では、どのようにしてオスメスが決まるのかと言えば、前年の栄養摂取状態によって決まる。栄養を十分に採ったカキはメスになり、栄養状態が悪く、捕食のヘタなカキはオスになる。若いカキは捕食が下手なためオスになる可能性が高い。


☆牡蠣の季節
英語で「R」の付かない月(May June July August)にはカキは食べられない。5.6.7.8月は産卵期。日本でも「花見の後はカキを食べるな」と言う言葉がある。

だが、これは食用の大部分を占めるマガキのことで、春から夏に旬を迎えるイワガキなど、マガキにこだわらなければ1年中食べられる。


☆牡蠣の養殖方法
カキの幼生が浮遊し始める夏の初めに、ホタテの貝殻を海中につるしておくと、幼生が殻に付着する。後はエサの豊富な場所に放っておくだけ。


☆生食用と加熱用
スーパーなどで売られているカキには、生食用と加熱用がある。これは別に加熱用のカキの鮮度が悪いと言う訳ではなく、殺菌処理の時間が違うだけ。生食用のカキは殺菌海水に15時間以上通している。加熱用のカキは殺菌海水に通す時間が短い。カキに当たれば恐い。


☆牡蠣好き
カキが大好物の著名人は多い。かのナポレオンは戦場で山のようにカキを食べていた。カエサルがイギリス海峡に侵攻したのは、テムズ川河口で獲れる良質のカキが目当てだったと言われている。その他にもバルザック、リンカーン、釈迦、武田信玄、頼山陽などがカキ好きとして知られている。


☆江崎グリコ
「江崎グリコ」の「グリコ」はカキのグリコーゲンに由来する。カキは「海のミルク」と言われるほどに栄養豊富な貝。1919年大正8年、子供たちに栄養のあるお菓子をと考えた江崎利一が、カキの煮汁からグリコーゲンを採取し、キャラメルの中に入れた栄養菓子「グリコ」を作り、1922年大正11年2月11日に「グリコ」を発売。社名も「江崎グリコ」とした。


☆厚岸(あっけし)
北海道の厚岸はアイヌ語の「アッケシ・イ」から。カキのあるところの意味。


☆生牡蠣
日本がカキを生食するようになったのは、欧米の食文化が流入してきた明治時代以降のこと。肉や魚の生食文化を嫌う欧米から入ってきた稀有な食文化と言える。


私はカキはフライしか食べない。生カキは嫌いだし、カキ鍋やカキご飯もあまり好きではない。カキフライも生食用のカキを大根おろしで洗ったものでなければ食べられない。でも、オイスターソースは好き。

それなのに、フランス人が生カキを食べるとは…。不思議であり、今でも信じられない。私は少し前まで、カキの生食を始めたのは日本人だと思っていた。だが、日本人がカキの生食をするようになったのは明治時代以降だった。

フランス人は、タコやイカを毛嫌いするくせに、貝の中でもキモイ系トップのカキをよく生で食べる気になったものだと思う。そんな食文化を持ちながら、よその国の食文化を批判するんだから…。

地球上で人間だけが身勝手なのです。



























ラベル:牡蠣
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2010年10月20日

(水)1年の幻、360個…     

今では、幻の食材となってしまった、日本の松茸と蛤。昔はそんなことなかったのに…。


☆蛤(はまぐり)
ハマグリは昔は重要な食料だった。縄文時代の貝塚からは、ハマグリの殻が1番多く出土されている。


☆蛤の語源
ハマグリが栗に似ているところから「浜の栗」と言われることはわりと知られているけど、実はもう1つある。石ころをクリと呼んだことから、浜にある石ころのような貝から「ハマグリ」となった説。


☆貝合わせ
平安時代の上流階級の女性たちの遊び。ハマグリはその形が1つ1つが微妙に違っていて、同じ貝殻同士でなければぴったり合わない。そこで、殻の内側に左右同趣向の絵を描いたり、和歌の上の句と下の句を分けて書いたのを合わせていくと言う遊び。

室町時代になると、嫁入り道具の1つとなり、婚家に先に届けられた「貝桶」と輿入れの時に持参した「貝桶」の中には、それぞれ360個の殻が入っており、1年を通しての夫婦和合の願いが込められていた。

また、ハマグリの殻はぴったり合うことから、京の舞妓の紅入れ、膏薬(こうやく、シップのこと)や丸薬を入れるケースとしても利用されていた。

殻を砕いた粉をニカワと混ると、白い絵の具になった。

碁石の白石として、日向産のハマグリが珍重された。ちなみに当時はハマグリで作られる白石より、黒石の方が高価だった。


☆蜃気楼(しんきろう)
二枚貝の中で泳ぐのはホタテ貝だけ。ハマグリは粘液を出し、潮の流れに引っ張られるようにして移動する。そして、安全な場所に来ると粘液を切り離し、着床する。

蜃気楼とは大きなハマグリの意味。昔の人は蜃気楼とは、大ハマグリの出す粘液に現れた楼閣と思った。「史記・天官書」に「蜃気、楼台を象(かたちづく)る」とある。また、蜃気楼は「海市」とも言う。「空中楼閣」と言う言葉も蜃気楼から来ている。


☆蛤御門
京都御所の蛤御門の由来。この門は元は新在家門と呼ばれていたが、宝永の大火(1708年)で、それまでは閉ざされたままだった門が初めて開かれたので「焼けて口開く蛤」にかけて「蛤御門」と呼ばれるようになった。


☆蛤御門の変(禁門の変)
江戸末期の元治元年1864年、この門の近くで御所の護衛に当たっていた、会津・薩摩藩との間で争いが起きたのを「蛤御門の変」と言う。この時、松下村塾で高杉晋作とともに秀才の呼び名の高かった、久坂玄端が24歳で亡くなっている。


☆漁夫の利
趙(ちょう)国の王は燕(えん)国を攻め滅ぼそうとしていた。それを知った燕国の王は蘇代(そだい)を使者として派遣。蘇代は趙国の王に道中で見たことを話す。

大きなハマグリ(カラス貝)が口を開けているところに、鴫(しぎ)がやってきた。ハマグリは食べられまいと鴫の嘴(くちばし)を挟んだまましっかりと口を閉じた。そのようにして、ハマグリと鴫が戦っているところに漁師がやって来て、両方とも捕まえられてしまった。

趙国と燕国が争っていると、強大な秦国に攻められることの例え。その後は両国とも仲良くした。

「鷸蚌(いっぽう)の争い」とも言う。鷸は鴫、蚌は貝。


☆焼き蛤
「その手は桑名の焼き蛤」三重県の桑名はハマグリの産地であるところから。他に天然のハマグリが採れるところは、有明海(熊本県)周防灘 (大分)伊勢湾(桑名)鹿島灘と伊勢湾ではハマグリの養殖がおこなわれている。


☆潮干狩り
潮干狩りと言えばハマグリとアサリ。この二つの貝は棲んでいるところが違う。アサリは潮の満ち引きする砂浜。ハマグリは1日中海水に浸かる海の浅瀬。アサリは潮の干満によって、海水が無くなったりするので当然住みにくい、だが、天敵はいない。ハマグリは1日中海水に浸かって快適。だが、天敵がいる。そこで、ハマグリは素早く砂に潜る技を身につけ、殻を閉じる力も強いし殻も丈夫。

江戸川柳に「はまぐりをつぶてになげる汐干がた」

守貞慢稿(もりさだまんこう、江戸時代の風俗本)には、江戸末期のハマグリの売値は江戸で小蛤一升、二十文。京都、大坂で五・六十文から百文。一文が10円から20円見当。


☆松尾芭蕉

「蛤のふたみにわかれゆく秋ぞ」

奥の細道の最終地点、大垣で読んだ最後の句。


☆夏の蛤
ハマグリの身は腐りやすい。殻は丈夫で腐らない。そこで、大阪の言葉「あの客は見くさって買いくさらん(見るだけで買わないひやかしの客)」


☆グレる
ハマグリは他のハマグリとは合わない。ハマグリ(合う)グリハマ(合わない)グレハマ→グレるとなった。江戸時代には物が食い違ったり、当てが外れることに使っていた。愚連隊(ぐれんたい)もグレるの変化。


☆クラムチャウダー
クラムはハマグリ、チャウダーはスープ。


☆辰
辰は蜃(大ハマグリ)の元字。辰の字を含む漢字は貝と関係している。農はハマグリの殻を草刈カマのように使っていたことに由来する。土を掘り起こす道具説もある。

振、震のように何かに震える意味の殻の字もある。


昔は子供がハマグリを投げて遊んでいた。松茸も山で蹴とばされていた。それが今では超高級品。99パーセントが輸入もの。

でも、蛤のお世話になりたい…。
























ラベル: 松茸
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2010年10月19日

(火)お釈迦様は、ホラがお好き!

古い、古い生物、貝。食べるくらいであまり知らない貝を少々、書いてみました。

◆貝
貝とは軟体動物のうち、一般に固い殻を持つものの総称。イカ、タコも貝の仲間。

☆貝の誕生
貝の誕生は約6億年前、陸上には生物がいない頃。植物の芽生えは約4.1億年前。動物の出現は約3.6億年前。

貝は約11万種。日本には5千種の貝がいる。その内、食用になるのは約50種。食用の歴史は古く、縄文時代の貝塚からは350種もの貝殻が見つかっている。


☆貝の字源
貝は二枚貝を指す象形文字。子安貝の形からの説もある。

一方の、巻貝には「蜷、螺、蛽」の字があり、もともとは蛤(こう)が二枚貝全体を表わし、蚌(ぼう)が淡水の二枚貝を表した。その後「貝」が貝全体を表すようになった。


☆貝偏の字
タカラ貝類(子安貝)は美しく、希少価値であり、中国では紀元前11世紀以上前から貨幣として使用されていた。現在のお金に関する漢字が貝変なのも、この事に由来する。紀元前1世紀でも、亀甲、布、貝は鋳貨と併用されてきた。

子安貝は竹取物語に「ツバメの子安貝」として出てくる。

貝を表す文字に、貝偏の字はない。


◆貝の名前の語源
☆さざえ     
ササが小さい、エが家の意味。小さい家。

☆しじみ 
貝殻の模様が縮んでいるように見えるので、縮貝からの変化。
          

☆蛤(はまぐり) 
形が栗に似ているところから、浜の栗、はまぐり。


☆あさり      
人が砂底を掘って貝を漁ることから。


☆あわび     
貝殻が片貝であり、合わぬ身から「あわび」となる。あわびは巻貝でもともと殻は1枚しかない。


☆バカ貝     
1.身が壊れやすいので「破家貝」の変化。
2.足が朱色だったので、バカが舌を出している状態に例えられた。
3.天敵から逃げる時、斧足(おのあし)を使って跳ねて逃げる。その様子から「場替え貝」から「バカ貝」      
4.貝を閉じる時自分の身を挟んでしまうから。


◆雑
☆貝紫
古くはヨーロッパや日本で、紫色は珍重されてきた。古代ローマ・ギリシャでは、アッキガイ科の貝の鰓下腺(さいかせん・パープル腺)から 紫の染料が採られ、貝紫は貴重だった。この紫はカエサルの紫衣やクレオパトラの帆船などに使われ、ローマ時代は凱旋将軍の身に許された色で、、ローマが帝政になってからは皇帝の色となった。1枚のマントを染めるのに15.000個の貝を必要とした。

高貴な緋紫の染料になる貝紫を始めたのが、後にフェニキア人(緋紫の人々と言う意味)と呼ばれる人々。現在のレバノン辺りに住んでいた。彼らはアルファベットの元になるフェニキア語も発明する。後にローマと対決するカルタゴもフェニキアの植民都市だった。

この貝の仲間で日本で獲れるのが、イボニシ。日本ではこのイボニシのパープル腺を使って皇帝紫の再現に成功している。だが、イボニシは環境ホルモンの影響で絶滅を危惧されている。

日本の紫は紫草の根から。清少納言も「花も糸も紙もすべて、なにもなにも、むらさきなるものはめでたくこそあれ」と書いている。

「紫衣」は紫法衣のこと、僧正でなければ着られなかった。


☆魚介類と魚貝類
「介」は甲羅、鎧の意味、貝、カニ、エビを含んだ甲殻類のこと。カニ、エビは魚介類。


☆クリオネ
流氷の下で優雅に泳ぐクリオネは、正式にはハダカカメガイ。貝殻を失った貝の仲間。クリオネの名前の由来は、ギリシャ神話に登場する海の妖精、クレオがラテン語化したもの。

ちなみに、この美しいクリオネがエサを食べる時の様子はちょっと恐い…。


☆イカの甲
こうと配下の体の中にある骨のような固い塊。コウイカの甲は船状で厚いことから、イカ舟とも呼ばれる。これが貝殻の名残。この項には石灰質が残っている。やりイカの甲は石灰質を失い、プラスチックの棒のようになっている。


☆法螺を吹く
法螺とは古代インドの「シャンカ(巻貝)」と言う吹奏楽器。軍隊の出撃の合図に使われ、やがて仏教でシャンカを吹くことを、仏の説法に例えた。

これを中国で「法の巻貝=法螺」と訳し、お釈迦様の説法を「法螺を吹く」と言った。それが「お釈迦様のような偉そうなことを言う」意味を経て、現在の「大げさなことを言う」意味になった。

法螺=「洞」で、中空を意味する説もある。


☆栄螺の突起
栄螺(さざえ)の突起は波に押し流されないためにある。波が穏やかなところでは突起は短く、荒いところでは突起は長い。


☆べいゴマ
バイ貝の殻に似せて作った男の子の遊び道具。バイゴマ→べいゴマへ。


☆ホタテ貝の塗料
ホタテの殻を入れた塗料は、ホルムアルデヒドの吸収効果が高く、シックハウス症候群に効く。また、リンゴの搾りカスとホタテ貝の殻から、融雪剤も開発されている。


☆フジツボ
岩場にくっついている貝のようなフジツボ。実は甲殻類でエビやカニの仲間、貝ではない。幼生の時は泳いでいるが、しばらくすると岩などにくっついて、石灰質の殻を作る。


☆ナナクイムシ
ナナクイムシは二枚貝の仲間。ゴカイに小さい殻をつけたような形。この小さな殻を使って、船の木材に穴をあけていた。

ちなみに、トンネルを掘る時のシールト工法は、このナナクイムシの穴の開け方にヒントを得たもの。


長く生きている生物は奥が深い…。






































































ラベル: 法螺 クリオネ
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2010年10月18日

(月)奇蝦・アノマロカリス

またも日本人の大好物のエビ。でも、エビのほとんどを輸入している国、日本…。


◆海老
☆エビの語源
新井白石の「東雅(とうが、1719年)」に「海老は其の色の葡萄(ぶどう)に似たるをいひ、俗に海老の字を用いしは、その長髯傴僂(ちょうぜんうる)たるに似たる故也」とある。

エビが葡萄の色に似ていることから、エビの語源となり「葡萄色」と書いて「えび色」とも読む。エビを海老と書くのは、腰の曲がった老人に見立てたことから。

ちなみに「長髯傴僂」とは、長いひげで体が屈んでいる意味。


☆エビの字
エビは、海老、蝦、鰕とも書く。海老と書くのは日本独特の文字。蛯と言う国字(日本で作られた字)もある。海老は大きくて歩くエビを指し、蝦は小さな泳ぐエビを指す。


☆英語
大きなエビ(イセエビ)lobster
中くらいのエビ(クルマエビ、テナガエビ)prawn
小さいエビ shrimp


☆中国語
龍蝦  伊勢海老、ロブスター
対蝦  大正エビ、車エビ
青蝦  手長エビ


☆エビの色
エビは茹でると赤くなるのは、アスタキサンチンと言う、赤色系のカロテノイド色素が多く含まれていることによる。このカロテノイドは元は鮮やかな黄色から橙色をしているが、加熱することによって各種カロテンが変化し、鮮やかな赤になる。


☆桜エビ
深海に生息する海老で、明治27年、漁師が仕掛けた網が深く入り、偶然にかかった。駿河湾に多い。


☆大正エビ
中国の黄河河口付近に生息するエビ。当時はチンタオエビ、クマエビなどと名前が統一されてなかったのを、このエビを日本に紹介した水産会社「大正組」にちなんで、大正11年「大正エビ」と名付けられた。


☆くるまエビ
体の模様が車輪のように見えるところから。


☆鎌倉エビ
江戸時代に鎌倉で獲れたエビ。伊勢エビではなく、鎌倉エビとして江戸の町や、関西方面でも人気が高かったのに、いつの間にか鎌倉エビとは呼ばれなくなり「伊勢エビ」になってしまった。


◆雑
☆偕老同穴(かいろうどうけつ)
カイロウドウケツとは円筒状の海綿生物のこと。英語で「ヴィーナスの花かご、Venus'Flower Basket」と言い、観賞用になるきれいな海綿。このカイロウドウケツの胃腔の中にドウケツエビが住み着いている(片利共生)幼生のうちに入り込み、成長すると網目より大きくなり、一生をカイロウドウケツの中で過ごす。通常は2匹のエビが入り込み、暮らすうちにオスメスの役割が決まる。このことから、偕老同穴とは夫婦が死ぬまで連れ添うことの意味になっている。稀に3匹が共生することもある。


☆奇妙なエビ
学名、アノマロカリス(anomalo(奇妙な)+caris(エビ))ガンブリア紀(5億年~6億年前)のエビの1種と言われているが、反対意見もある。中国語では奇蝦(きか)


☆シュリンプカクテル(shrimpcocktail)
エビの前菜。cocktailにはお酒のカクテル以外にオードブルの意味もある。


☆トムヤムクン
世界三大スープの1つ。トムヤムは辛くて酸っぱいスープ。クンはエビ。


☆カメルーン共和国
国名はポルトガル語のカムラオン(エビ)に由来する。ウーリー川の河口でエビの大群を見たポルトガル人が命名。


☆海老で鯛を釣る
中国語の「将蝦釣鼈」と同じ。中国語では鼈(すっぽん)だったのが、日本では鯛になっている。


☆エビの尻尾
冬、風の強い山稜などで見られる霧氷のこと。その先がエビの尻尾に似ている。雲の中の非常に細かい水滴が、過冷却水滴(零度以下でも凍らない)になって風に飛ばされ、低温の固いものにぶつかると風上に向かって瞬時に凍りつき、次々とそれを繰り返していき、エビの尻尾のような形になる。


☆エビ?
カブトエビ、ホウネンエビ、カイエビ、ヨコエビ、オキアミ、カブトガニ。エビと名が付いたり、形状がエビと似ていても、これらはエビ目ではない。


☆カップヌードル
日清のカップヌードルの中に入っているエビは、インドの西海岸の一部の海域で獲れる「プーバラン」と言うエビ。


どうしようもなくおいしいエビだけど、少しはエビの消費を控えないと、日本は本当の環境破壊国になってしまう…。





































































ラベル: 海老 葡萄
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2010年10月17日

(日)いかにも、如何様々…

頭から足(腕)が生えている。そんな形状から世界中で忌み嫌われている蛸(たこ)と烏賊(いか)

でも、日本人はタコやイカが大好き。それでもイカを食べる国はそこそこあっても、タコに至っては、日本の他にはギリシャ、スペイン、ポルトガル、イタリア、フランス、ノルウェー、ベルギーとかなり少ない。また、イカを食べる国の中でも、イカの生食は日本だけ…。そこで、そんな骨なし異形のネタを少々。


☆烏賊とは
イカは生物学的には、無脊髄動物、軟体動物門、頭足網、鞘(さや)型亜網に属し、コウイカ目とツツイカ目がある。世界には450種、日本近海には30種が生息している。

○コウイカ目
コウイカは体の中に「甲」を持つ。肉厚で柔らかい。甲イカ、モンゴウイカ、コブシメ。

○ツツイカ目
体が筒型。筋肉質で身が薄く程よい歯ごたえがある。スルメイカ、ヤリイカ、アオリイカ。


☆イカの語源
1.江戸後期の国語辞書「和訓の栞(しおり)」によれば「形いかめしく、骨も異様なれば、名づくるなるべし」とあり、厳つい(いかつい)厳めしい(いかめしい)から。

2.「い」が発語で「か」が腹部の「甲」の意味。

3.タコに比べよく泳ぐことから「いか(行か)」


☆烏賊の字源
イカが水面に浮かんでいると死んでいるように見えるため、カラスがついばもうとすると、イカは腕を伸ばしカラスに巻きつくと言う中国の言い伝えから。烏(からす)の賊(ぞく)が使われる。イカには驚くと死んだように見せる習性がある。


☆オーム貝
イカの遠い先祖は巻き貝。イカには「甲」と呼ばれる貝の痕跡が残っているものもある。コウイカの甲やスルメイカの軟甲として残っている。

オーム貝のうち、浅い海で適応したのがイカ。イカの進化の中でタコが生まれ、深い海で適応したオーム貝は今も生きている。アンモナイトもオーム貝から枝分かれしたもの。


☆コウモリダコ(Vampire Squid)
日本名はコウモリダコだが、学名は(Vampyroteuthis Infernalis、地獄の吸血イカ)深海に棲む、腕が10本。タコとイカの共通の祖先に近い。


☆イカの色
イカは海のカメレオンと呼ばれ、体色を変化させることが出来る。色素、つまり、色包を大きくしたり小さくしたりして体色を変化させる。この色包は三層(赤、黄、茶)に分かれていて、その組み合わせでいろいろなパターンが出来る。色を変化させるのは目からの情報による。


☆イカの鮮度
イカは釣りあげられた直後は半透明。釣られたショックで赤や茶に色づくものもいる。死んですぐはまだら模様。鮮度のいい状態の時は全身に色が付いている。真っ白なのは鮮度が落ちている。


☆スルメイカの語源
スミを吐く、魚介の群の意味から「スミムレ」が「スルメ」に転化したものとされている。

そのスルメイカの干したのを「スルメ干し」と言ったのが「鯣(するめ)」となった。


☆イカゲソ
イカの足のこと。「下足」の略。寿司屋の隠語から。


☆当たり目
スルメが「擦る目」に通じるのを嫌い「アタリメ」と言うようになった。結納の時は呼び名はスルメでも「寿留女」と書く。


☆イカサマ
ギャンブルでよく使われる言葉、イカサマ。イカはエサが無くても釣れるところから「烏賊様々(いかさまさま)」と言い、そのように簡単に「釣れる」ところから、労せずに勝ちを引き寄せることの意味として「イカサマ」と言う言葉が使われるようになった。

「如何様」と書き、如何にもそのように思わせる不正の語彙を「イカサマ」と言う説もある。


☆ダイオウイカとマッコウクジラ
ダイオウイカは最大の無脊髄動物。記録では体長が15メートル以上になる。マッコウクジラはこのダイオウイカを好んで捕食するが、ダイオウイカと闘った時の吸盤の跡が残っていることもある。

ダイオウイカの目は生物の中で最も大きく直径が40センチ以上ある。一般的にイカの目は無脊髄動物 の中で最も発達している。


☆セピア
セピアとは、甲イカ属のイカの名前。このセピアの墨から顔料セピアが採れた。俗にセピア色と言われるのは薄茶色を指す。だが、本当のセピア色は黒に近い色を言う。

昔の写真の技術は、表面を硫化処理して黄ばみの防止処理にセピアが使われた。その時の色が本当のセピア色(黒っぽい色)だが、セピア色は時がたつと変色して行く。やがて写真がカラーになると、黄色く変色した写真の色をセピア色と言うようになった。


☆イカスミ
危険が迫るとイカは墨を吐く。イカの墨吐きは体形に似せて吐く。イカスミはコロイド状で拡散せず、塊のまま漂い敵の注意をそっちにそらす。


☆液晶
イカスミは天然の液晶物質。液晶とはある方向には規則的で、別な方向には不規則な分子配列を持つ物質。結晶と液体の中間状態の物質と言う意味から、液晶と名付けられた。

イカスミの液晶は、液晶画面などに使われる液晶とは構造が異なる。イカスミのようなタイプの液晶は温度によって色の変わる温度計やアクセサリーに利用される。


☆薬
イカスミには薬効があり、漢方では心臓の動悸や痛みを和らげる効果がある。日本ではイカスミには防腐効果があるので、一部地域では塩からの中にイカスミが入れられてきた。1990年、イカスミはガンに効く成分、ムコ多糖が含まれていることがわかった。


☆カラストンビ
イカの口の呼び名。口がカラスとトンビの嘴(くちばし)に似ているから。


☆猫とイカ
猫がイカを食べ過ぎるとチアミナーゼという物質が猫のビタミンB1を破壊し、ひどい時には歩行できなくなる。俗に猫の腰抜かし状態と言う。猫にイカを与える時は加熱してから。


☆イカモノ食い 
漢字では『如何物食い』と書く。食べるにはいかがなものかと言われるようなものを食べることで、イカとは関係ない。


☆蛸の語源
1.手がたくさんあるので「手許多(てここら)」が詰まった形説。

2.手があるなまこ、手なまこから、たこ説。


☆蛸の字源
章魚とも書く。蛸(しょう)は本来、足高蜘蛛(くも)やカマキリの子を指す言葉。日本ではタコが、クモやカマキリのように足が何本もあるところから「蛸」と言う字を当てた。海に棲むクモやカマキリの意味。

ちなみにタコには心臓が3つもあり、頭もいい。


☆イカとタコの違い
イカとタコの違いは足の本数ではない。タコイカと言う8本足のイカもいる。その違いは吸盤。吸盤に柄が付いていてワイングラスのようなのがイカ。タコの吸盤は直接足に臼のようについている。イカ足は正確には腕(わん)と言う。第1椀から第7椀と長い触椀が各々2本ずつ。タコにはこの触椀がなくなって8本となっている。


☆タコ足
タコは外敵に襲われると、足を切って逃げる。その足は再生され、そこから2本の足が生えることもあり、日本では96本の足を持ったタコが発見され、標本となっている。


☆タコスミ
タコスミはイカのような粘質ではなくサラッとしている。煙幕のようにはきだし敵の目の前を真っ暗にする。

タコスミとイカスミの成分にそれほど違いはない。主成分はセピオメラニン呼ばれるメラニンの一種。でも、タコスミはおいしくない。イカスミのうまみの元はアミノ酸。イカスミにはアミノ酸が大量に含まれている。タコスミにはイカスミの約30分の1しか含まれてない。また、タコスミはサラッとしていて、食材に絡みにくい。イカスミは粘性に富んでいる。


☆ひっぱりダコ
本当は恐ろしいひっぱりダコの意味。今は人気者の意味だけど、本来はタコを干す時、手足を引っ張って干す形状から、磔(はりつけ)刑の受刑者のこと。そんな恐ろしい言葉の意味がどうして変わったのだろう…。


イカとタコ。墨ではイカの勝ちだけど、頭脳はタコの勝ち。でも、どちらも日本人の大好きな食べ物!













































ラベル:烏賊
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2010年10月16日

(土)柔らかいですけど、何か!

魚の骨は硬い。だが、骨が硬くない、柔らかい魚もいる。


☆軟骨魚類
サメやエイは軟骨魚類で、原始的な魚類と言われる。普通の魚は硬骨魚類で、魚類の96.5パーセントに当たる。

鮫(さめ)の標本は顎(あご)しかない。その他の軟骨は残ることなく腐ってしまう。また、鮫は浮袋がない。魚に浮袋が出来る前に分化したもので、肝臓の脂で浮く。鮫の肝臓は大きく、体重の4分の1の重さ。スクワレン(Squalene)は深海鮫の肝臓から採ったもの。


☆鮫の語源
鮫の語源は、目が小さいので「狭目(さめ)」からと言われているが諸説ある。また、鮫の字は体がくねくねしているところから魚偏に「交」が当てられた。


☆鮫の生態
普通の鮫は卵から生まれるが、種類によって生まれ方が違う。オオメジロザメは体内でふ化して子を産む。また、ヤジブカはヘソの緒まである。

関西では鮫を鱶(ふか)と言い、関東では太った鮫だけを鱶と呼んでいる。


☆鮫の種類
世界に約400種、日本近海には約120種の鮫が生息している。

○ジンベイザメ(甚平鮫、whale shark)
ジンベイサメ科の最大の鮫。体長は20メートルにもなるが、温和で小魚やプランクトンを食べる。体の模様が甚平に似ているところからその名前が付いたとされている。ちなみに、世界最小の鮫はツラナガコビトザメ、体長20センチほど。

○シュモクザメ(撞木鮫、hammerhead shark、ハンマーヘッドシャーク)
頭部が左右に伸びてその先端に目がある。日本名も英語名もその形から。高級かまぼこやフカヒレになる。

○ホオジロザメ(頬白鮫、great white shark)
映画「ジョーズ」のモデル。人も食うけど、練り製品の材料になる。
ちなみにジョーズ(jaws)は顎の意味。

○イタチザメ(tiger shark)
日本語ではイタチだけど、英語ではタイガー。人食い鮫。


☆鮫肌
鮫の肌(皮)はざらざらしている。楯鱗(じゅんりん)または皮歯(ひし)と言われ、歯と同じ成分。鮫の肌は鱗が進化したものと考えられる。

そのことから、刀剣の装飾品(刀の柄(つか)等)に使われ、現存する最古の鮫の皮が使われているのは正倉院の「金銀細荘唐太刀」皮がざらざらしているので手が滑らず固定させる効果がある。室町時代、江戸時代はほとんど輸入品。上質な柄は1匹の鮫から1本しか取れない非常に高価なものだった。

柄鮫の名称は鮫の産地名で呼ばれた。最上級品はチャンペ。現在のベトナムから南部にかけたインドネシア系のチャム族が建国したチャンパ王国(Champa)に由来する。ちなみに鶏のチャボもチャンパから。

また、ワサビおろしにも使われる。コロザメの背側の黒い部分が最上のものだが、意外にもその歴史は浅い。40年ほど前に伊豆の浅田わさび店主が考案。宮大工が丸い柱を磨きあげるのに鮫皮を使っていたのにヒントを得たもの。鮫皮はサンドペーパー代わりに大正時代まで市販されていた。


☆はんぺん
魚肉のすり身とヤマノイモで作られた練り製品。はんぺんの元祖は日本橋の「神茂(かんも)」1688年から。当初は鮫の肉が使用されていたが、今は入手困難で、鮫肉使用は極上品となっている。

○はんぺんの名前の由来
1.「守貞慢稿(近世の風俗誌)1853年」に椀の蓋にすり身を当てて作るので半円形になるところから。
2.駿河の料理人半平が作った。
3.半分餅のような半餅(はんぺい)から。
4.鱧の肉で作られる、海鰻餅(はもへい)から。


☆エイ(海鷂魚)
エイは4億年前から生息するサメの仲間の中から、海で生息するものが出て来て、1億5千万年前に出現、約300種いる。

エイの仲間には鮫に似たものがいる。両者の区別はエラ孔が横側についているのが鮫。色の白い側にあるのがエイ。


☆エイの語源
エイはアイヌ語の「アイ」からと言われている。アイヌ語でアカエイを「アイヒトチェップ(刺を持った魚)」と言うことから、「アイ」は刺、針、矢などの尖ったものを指し、アイゴのアイもエイと同じ語源とされている。また、エイは尾が長かったので「燕尾」と呼んでいたのが、エイになった説もある。


☆マンタ(Mamta)
和名はオニイトマキエイ。幅7メートル。イトマキエイ科。英語の語源は中南米スペイン語の「外套(がいとう)manto」から。

日本語のマントはフランス語のmanteauから。この言葉をさかのぼるとラテン語のmantellumに行きつく。ここから発生して英語のmantle(外套、地球のマントル)mantelpiece(マントルピース、装飾のある暖炉)

和名は頭の左右のヒレが糸巻きを連想させることから。

エイのヒレは酒のつまみに最適、身も食用にする地域がある。


骨は柔らかくても、生きている…。




























































ラベル: エイ
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