2010年11月05日

(金)紅くて、知恵があって、すごい味の…

人間の肉の味がすると言われても…。

☆ザクロ(石榴、柘榴、若榴)
ザクロとはザクロザクロ属の木、またはその実を指す。学名、Punica granatum。原産地、ペルシャ。 


☆ザクロの語源
ザクロの科名、PunicaceaeのPunicaは「フェニキアの」を意味するPoeniに由来。古代ローマの博物学者、プリニウスがザクロを「カルタゴのマルス」として、カルタゴ周辺がザクロの原産地として考えていた。

granatumは「種の」や「粒の」の意味。英語のpomegranate(粒の多いリンゴ)はラテン語のpomumgranatum、pomagranata(種の多いリンゴ)に由来。

中国語の「石榴」「安石榴」はパルティア王朝のアルサケスを張騫(ちょうけん)が「安石」「安息」と音訳し、パルティアを意味する「安息国」に由来。またザクロを「塗林(とりん)」と呼んでいた時代もあり、サンスクリット語のザクロを意味するdarim、darimaの音訳。「榴」は実が瘤(こぶ)に似ていることに由来。

日本語のザクロは、石榴、石榴の字音から。呉音では「ジャク・ル」漢音では「セキ・リュウ」

「本草和名」には「安石榴、別名塗林、若榴」の中国読み「zak-law」に由来。また、ティグリス川、およびペルシャ湾東方のザグロス山脈のザグロスを「石榴」と音訳したともある。


☆ギリシャ神話
ペルセポネはゼウスとデーメーテール(豊饒神)との間に生まれた娘。そのペルセポネを冥界の王ハデス(ローマ神話ではプルート)は冥界に連れ去ってしまう。嘆き悲しんだ母のデーメーテールは大地に実りをもたらすことを止めてしまう。困ったゼウスはハデスを説得し、ペルセポネを解放することに成功。だが、ペルセポネはハデスに差し出された12粒のザクロの種のうち、4つを食べてしまった。

冥界の食べ物を食べたものは冥界に属すると言う神々の取り決めにより、以後ペルセポネは4カ月冥界で過ごすことになる。デーメーテールの悲しみは癒えることなく、娘が冥界にいる4カ月の間地上に実りをもたらすことを止めてしまう。これが冬の始まりと言われている。また、4粒ではなく、6粒と言う話もある。


☆エジプト神話
戦場で敵を皆殺しにするセクメトに対し、太陽神・ラ―は、7000の水差しにザクロの果汁で魔法の薬を作り、セクメトはそれを血と思い込み飲み、酩酊して殺戮(さつりく)を止める。


☆キリスト教
キリスト教ではザクロは再生と不死に対する希望のシンボル。聖母マリアの象徴。ボティチェリ作「マニフィカトの聖母」「石榴の聖母」には、幼いキリストがザクロを持っている。ミレーの「無原罪の聖母」ではマリアの足元にザクロが描かれている。

アダムとイブが出会ってしまった「知恵の実」はリンゴではなく、ザクロの説もある。


☆鬼子母神(きしぼじん)
インドの訶梨帝母(かりていも)には子供が千人いた。しかし、人間の子供を食うことを止めないので、釈迦が人肉の味がするザクロの実を与え、人肉を食べないことを約束させ、子供を守る神となった。

鬼子母神が手に持っているのは、吉祥果(きちじょうか)言われるザクロの実。

江戸三大鬼子母神
真源寺(入谷)法明寺(雑司ヶ谷)法華経寺(千葉県市川市)


☆紅一点
紅一点とは、男性の中に女性が1人いること。この紅とはザクロのこと。中国宋の時代の詩人、王安石(おうあんせき)の「石榴詩」は彼が大臣だった時、翰林院(かんりんいん)の庭にザクロの林があり、緑の葉の中に1輪紅い花が咲いていた。

「万緑叢中紅一点 動人春色不須多」
(濃い緑の中に一輪紅い花が咲いている、人を感動させる春の景色はこの一輪だけで十分だ)


☆石榴口
江戸時代の風呂の多くは蒸し風呂(湯を張った風呂は湯屋で江戸時代後半に登場する)で、蒸気が逃げないようにするため、湯船に入るには屈んで入るようになっていた。そこを石榴口と呼んだ。ザクロの絞り汁で鏡を磨くと曇らない。そこで、風呂の入口を屈み入る、鏡鋳る(鏡を磨くこと)にかけて石榴口と呼んだ、江戸ッ子の粋な言葉遊び。


☆ガーネット(garnet:石榴石)
1月の誕生石。


☆ザクロジュース
ザクロに含まれるエストロゲンは特に女性には必須な成分。だが、ほとんどのザクロジュースにはエストロゲンはそんなに入ってなく、値段のわりにその効能も疑問視されている。つまり、高価なのに、その効果が疑わしい…。

コラーゲンも食べたからと言って、翌朝、肌がぷるっぷるっになることはない!


私は子供の頃にザクロを食べたことがある。粒々の集まりのようなもので、何かを食べた言う気もしなかったし、何より、その酸っぱさに閉口した。これが人肉の味とは到底信じられなかった。誰も食べはしないけど、人肉も肉だから、食べればやはり「肉」の味がすると思う。

市販のザクロジュースは飲みやすくおいしいそうだけど、気休めのようなものに高い金を出す気はない。

石榴にもいろいろな話が伝わっている…。















ラベル:鬼子母神 石榴
posted by 松本萌花 at 07:21| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ザクロの果汁で魔法の薬を作り、セクメトはそれを血と思い込み飲み、酩酊」

・・・発酵してアルコールができたのでしょうか。
Posted by なおと at 2010年11月05日 09:37
酒は「魔法の薬」なのでしょう。
Posted by 萌花 at 2010年11月05日 11:02
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